第93回企画- 金子國義 + 赤木仁「師と弟子」展

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Galerie LIBRAIRIE6/シス書店では第93回企画として、
金子國義 + 赤木仁「師と弟子」展を11月27日(土)~12月19日(日)まで開催いたします。
1995年以来、26年振りとなる師匠、金子國義とその弟子、赤木仁による二人展。金子と赤木による合作(油彩、版画)をメインに、金子國義の作品と赤木仁の新旧交えた油彩作品あわせて約30点をご紹介します。

※最終日12月19日(日)は、17時に閉廊いたします。
※月曜・火曜は休廊日です。


1978年、赤木仁と出会った。
赤木は酔わずには生きられない青年だった。酔いがまわってはじめて本当の言葉が出てくる人だった。
何かに夢中になっている時の赤木はいつも、笑っているとも泣いているともとれるような、
バランスの破けた表情をしていた。
そんな純粋なところに僕は惚れ込んでいた。
赤木は石川県の廃校で少年時代を送った。
信号もない村でミシェル・フーコーとパンク音楽に頭の中を充満させているような青年だった。
その青年がある日突然家出をし、上京して一週間とたたないうちに、偶然出会ったのが僕だった。
赤木は、出会ったその日に大森の住人になった。
ある日、ロック嫌いの僕は泥酔のあまり、彼が命より大事にしていたパンクのレコード100枚を庭に捨ててしまった。
あくる朝、外には雨が降っていた。
赤木は庭からずぶ濡れのレコードを拾い集めて、
水道で一枚一枚ていねいにまるで赤ん坊をさわるような手つきで洗っていたが、途中でついに諦め、
レコードを全部捨ててしまった。
これはある意味、象徴的な出来事だった。
赤木は、僕の奏でる軽妙な調べを吸収することで、肥大した青っぽい夢想を脱却し、
少しずつ新境地を切り拓いていこうとしていた。
「先生が好きなものを好きになる!」それが赤木仁の画家としての出発点だった。      金子國義

金子國義 – Kuniyoshi Kaneko –
1936年7月23日 埼玉県生まれ。
日大芸術学部在学中に舞台美術家の長坂元弘氏に師事。
1964年より独学で油絵を描き始め、翌年、澁澤龍彦と出会い「O嬢の物語」の装幀と挿絵を担当。
1967年個展「花咲く乙女たち」(青木画廊)で画壇にデビュー。
絵画のみならず、着物デザイン、写真など多岐にわたる活動は晩年も衰えることなく、十八代目中村勘三郎襲名に続き、六代目中村勘九郎襲名披露の口上の美術を手がけた。
2015年3月16日自宅寝室にて逝去。

赤木仁 – Zin Akaki –
1957年石川県生まれ。
画家/金子國義に師事し1988年に独立。
展覧会を中心にフリーランスでエディトリアルの仕事にも携わる。
またコシミハルのADなどを経て、文章など様々な表現方法で作品を発表し、
1993年初個展「箱」以来、10才までの銅山跡での体験を神話化した作品を描き続けている。

【ご来廊の皆さまへ】
○換気のため入口と事務所の窓を開けさせて頂いております。
○入口にアルコール消毒液を設置しておりますのでご利用くださいませ。  
○会場内は15名様迄とさせて頂いております。人数を超えた場合は、恐れ入りますがお待ち頂いておりますのでご了承下さいませ。
○状況に応じて開廊時間を変更する場合はHP・SNSにてお知らせいたします。ご理解とご協力のほど宜しくお願い申し上げます。

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    ※展覧会最終日は17:00に閉廊いたします。

©Kuniyoshi Kaneko ©Zin Akaki
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